ホームページを英語などの別言語へ対応させるとき、最初に決めたいのは翻訳するページ数ではありません。誰が何を確かめるための案内で、読んだあとに実際に何を受け付けられるか。翻訳と応対の範囲を一緒に決めることが出発点です。

この記事は、店舗への来店案内や企業間の取引案内を別言語で用意したい担当者向けの準備ガイドです。どの言語の案内が必要かは、実際の問い合わせや案内する相手から確かめます。大阪・奈良・和歌山の事業でも、所在地だけで言語を決めず、実際の相手と用事から考えます。

1. 「外国の方向け」を、相手と用事へ分ける

近くに住む人が来店方法を調べるのか、旅行中の人が利用条件を確かめるのか、海外の担当者が取引先候補として対応範囲を読むのか。必要な情報は同じではありません。国名から言語を決めつけず、過去の問い合わせや確認できる利用状況を参考にします。データがなければ、想定として記録します。

翻訳前に埋める五つの欄
欄準備する材料
読む相手と言語どんな立場の人か。読みたい言語と対象地域を別に書く。
終えたい用事来店の準備、商品の確認、取引の相談など、一つの具体的な目的。
先に必要な情報商品・サービスの概要、場所、利用条件、連絡方法など。用途に必要な組み合わせ。
実際の対応範囲予約・相談・配送などの可否、応対できる言語と方法。確認していない約束は書かない。
確認する人事実を確認する担当、翻訳の意味を確認する担当、変更を反映する担当。

店舗なら場所だけを訳しても利用条件が分からず、企業向けなら製品名だけでは何を依頼できるかが伝わらない場合があります。美容・理容、美容サロン、士業、飲食・小売、製造、建設・設備など、業種名でひとまとめにせず今回の用事を選びます。資格・施術の適否・食品や設備の安全性を、翻訳だけで判断してはいけません。

2. 全ページの直訳より、用事が途中で止まらない範囲を

最初から全ページを翻訳するか、必要な案内から始めるかは、目的と確認体制で決めます。小さく始める場合も、「概要は読めたが、利用条件も連絡方法も日本語だけ」という途中切れを残さないことが大切です。翻訳しないページへ案内するなら、その先の言語を開く前に伝えます。

たとえば、架空の小売店が来店前の案内を用意するとします。店舗の特徴、扱う商品の種類、現在の営業時間、入口への道順、連絡方法を一つの範囲として検討できます。すべての商品説明まで同時に訳すとは限りません。これは準備の仮例で、実在店舗の運用やGRAVIの実績ではありません。

五つの欄の仮記入例:来店前の案内

読む相手は「英語の案内で来店方法を確認したい人」、用事は「営業中かと入口の場所を知ること」。先に必要なのは現在の営業案内・道順・利用条件・連絡方法。実際の対応範囲は店舗で確認し、「英語で常時返信できる」とは未確認のまま書きません。店舗責任者が事実を、別の確認者が訳文の意味を確認する役割を決めます。

これは記入方法を示す架空の例です。対応できる言語や受付条件は、実際の体制に置き換えます。

日本語の原稿が古ければ、そのまま別言語でも誤った案内を増やします。まず原稿の事実と確認元を揃えます。短い文へ整理する際も、対象外の条件や注意を消して分かりやすく見せないようにします。

3. 自動翻訳の確認は、流暢さだけで終わらせない

機械翻訳を下書きに使う場合でも、公開を任せきりにはしません。商品や作業を知る人は内容の事実を、対象言語を読める確認者は意味と自然さを見ます。日本語へ翻訳し直して似た文になったことだけで、元の意味が正しく伝わると決めないでください。

  • 名称と単位:商品名、寸法、数量、日付、時間、通貨が正しいか。固有名詞の表記を揃える。
  • できることと条件:「相談可能」が「必ず対応」に変わっていないか。対象外や条件が残っているか。
  • 予約・受付の状態:連絡しただけで予約確定と読めないか。返答方法と次の手順が実態に合うか。
  • 会社らしい表現:コピーを直訳するだけでなく、何を大切にする仕事かが伝わるか。実績や保証を足していないか。

公開できる翻訳の確認者がいなければ、重要な案内は未確認のまま出さず、範囲や確認方法を制作担当へ相談します。翻訳サービスへ非公開資料や個人情報を入力するかどうかも、別に利用条件と権限を確認する必要があります。

4. 言語を選べても、行き先が違えば迷いは残る

言語切り替えは「日本語」「English」など言語が分かる名前で示す方法があります。W3Cの案内では、言語名を移動先の言語で示すことや、国旗だけで言語を表さないことを扱っています。国と使用言語は一対一ではありません。

サービス詳細を読んでから言語を切り替えたとき、対応する説明へ進めるかも確認します。翻訳版がない場合は、黙って無関係なトップへ飛ばさず、どこまで案内があるかを示す方法を考えます。文字の長さが変わったメニュー、ボタン、表、写真上のコピーは、実際の翻訳文を入れたスマホ画面で見直します。

Googleは、言語版ごとのURLと、利用者自身が別の言語版を選べるリンクを推奨しています。検索へ各版の関係を伝える設定も制作担当に確認します。仕組みを付けたことは、検索登録や順位の保証ではありません。自動翻訳の導入や新しいプラグインの購入を先に決める必要もありません。

5. 公開後は、言語ごとの更新待ちを見えるようにする

営業時間や受付条件が変わったら、日本語だけを直して終わらないようにします。ページのURL、元の説明、翻訳版のURL、確認担当、最終確認日、変更中の状態を一組で記録します。「日本語修正済み・翻訳確認待ち」を、全言語完了と扱わないことが重要です。

日常の変更を追える体制がないなら、変わりやすい情報をどこまで載せるかから見直します。重要な条件を翻訳版で維持できない場合は、公開継続の判断と代わりの案内も担当者へ相談します。詳しくは更新担当と確認の役割分担につながります。

問い合わせも同じです。別言語のページがあることと、その言語で常時応対できることは別。受付できる言語・窓口・返信方法を事実どおりに案内し、相談・予約・確定の違いが訳文でも伝わるか確かめます。できない体制をページ上だけで約束しません。

次にすること:一つの用事を、入口から応対まで並べる

  1. 読んでもらいたい相手と言語、終えたい用事を一つ選ぶ。
  2. その用事に必要な現行ページと、まだ不足する説明を挙げる。
  3. 事実・翻訳・更新・受付を確認する担当の有無を書く。
  4. 翻訳後は、言語切替から詳細、条件、連絡方法まで実際にたどる。

GRAVIへは、今のURLと案内したい用事、想定言語、社内で確認できる範囲をお知らせください。各業種の伝える内容、Web制作の範囲、言葉とブランドの一貫性から整理できます。翻訳・外国語応対・専門分野の確認を含む実施範囲や費用・時期は、内容の確認が必要です。多言語化の準備段階から相談することが出発点になります。

参考:Google 検索セントラル・多言語サイトの管理、W3C・翻訳ページへの案内(2026年10月20日確認)。五欄のメモと更新手順はGRAVIの企画上の提案で、翻訳品質や集客成果を保証するものではありません。